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2025.06.03 16:00

「最速1兆円企業」への挑戦——三井住友銀行との出資提携と事業統合発表で加速するアスエネ流M&A戦略の真髄

CO2排出量見える化・削減SaaSで急成長を遂げるアスエネ。その成長戦略の核のひとつが、卓越したM&A戦略だ。本稿では、アスエネのM&A戦略の神髄と、その先に見据えるカーボンクレジット市場や金融連携、そして次世代育成への想いを聞いた。


競合事業を手掛ける大企業とも手を組むM&Aの核心

前稿で紹介した通り、GX・ESG領域で躍進を続けるアスエネを語る上で欠かせないのが、その巧みなM&A戦略だ。創業からわずか数年で国内外に複数の企業をグループに加え、事業領域の拡大と競争力の強化を驚異的なスピードで実現している。「昨年から数えると、直近1年で5社のM&Aを100%株式取得で完了し、M&A後のPMI注力が最優先も、さらに年内に2~3社のM&Aを狙います。スタートアップでこれだけのスピードでM&Aを実行している企業は日本でもほとんどいない」と同社CEOの西和田浩平は語る。

アスエネがM&Aによって事業拡大のスピードを飛躍的に高められる背景には、同社の経営陣の多くがM&Aのプロフェッショナルという点が大きい。CEO/西和田を筆頭に、CFO/ 間瀬、M&A・戦略提携の責任者の小林は、いずれも国内外でのM&A経験が豊富なチームとなっている。

「M&Aを成功させる上で、創業者兼CEOである私自身がM&AやPMIの実務経験を持っていること、そして他の経営陣やチームに強い即戦力メンバーを集めていることが大きいでしょう。経営者自身がM&Aのリスクの見極めや肌感、投資意思決定の基準、PMIの型化などを熟知している点は、他社と大きく異なります」

アスエネのM&A戦略は、大きく分けてふたつの柱から成る。ひとつはロールアップ戦略だ。これは、同業他社や競合企業をグループに統合することで、開発コストの削減、バックオフィス業務の効率化、そして不必要な価格競争の回避といったメリットを享受できる。

「たとえば、PayPayとLINE Payの統合がロールアップ戦略のわかりやすい好例ですが、我々もカーボンアカウンティングの世界で同様のことを目指しています。三井住友銀行(SMBC)とは両社の強みを活かして、令和の薩長同盟の様な連合を創りあげ、市場のリーダーシップを基に圧倒的な優位性を築くことが狙いです」

この象徴となるのが、5月27日に発表されたSMBCのCO2可視化ソフトウェア事業「Sustana」の事業承継M&Aだ。競合企業の事業をM&Aすることで、開発や販売を一元化し、三井住友銀行はファイナンス領域、アスエネはサステナビリティのデータやAIの領域と、お互いの強みにより注力できる共闘体制を実現。この業務提携によって、日本とグローバルでNo.1を獲りにいくことが期待されている。

もうひとつが、ボルトオン戦略だ。これは、既存事業を補完するような隣接領域の企業をグループに迎え入れ、シナジー効果を創出する戦略となる。5月12日に発表したばかりのアメリカのNZero Inc.のグループインは、このボルトオン戦略の好例と言える。アスエネがまだ十分にカバーできていなかったAIによるエネルギーマネジメントや削減シミュレーションといった機能を強化し、顧客への提供価値向上が期待されている。

「M&Aの成功の8割は、その後のPMIにかかっています」と、西和田は断言する。アスエネでは、M&Aの“型化”で実績を持つ、上場企業SHIFTのM&A責任者を戦略アドバイザーに迎え、そのノウハウをアスエネ流に昇華させて国内外で実践している。また、「買収」という言葉は使わない。統合先の企業文化や制度を尊重しつつ、経営陣と対話を重ね、双方が納得する形でシナジーを最大化していくことを最優先に考え、「グループジョイン」する「仲間づくり」を広げていく考えだ。

GX・ESG領域におけるNo.1データプラットフォーマーへ

M&Aとグローバル戦略を両輪に、アスエネはさらなる成長フェーズへと突き進んでいる。西和田が見据えるのは、単なるCO2排出量見える化ツールの提供に留まらない、より広範な事業領域だ。「見える化クラウドはあくまでファーストステップです。我々の目的は、CO2排出量の削減貢献のさらなる推進、気候変動の世界に資本主義のメカニズムを実装していくことで、社会変革を起こしていきたい」と語る西和田。

今後の注力分野として、削減ソリューションの強化だけでなく、カーボンクレジット市場への本格的な取り組みや金融サービスとの連携など、ファイナンス領域を挙げる。

「近年、山火事が頻発するアメリカの一部では、気候変動に起因する天災リスクが高いために、住宅保険が下りないケースも出てきています。持続的な気候変動対策や拡大する社会課題を解決する上では、ファイナンスと結びつく形でビジネスを展開することが不可欠です。

例えば、CO2排出量やESGへの取り組み状況の改善によって、融資条件が有利になったり、追加融資枠が得られたりすれば、企業は本気で動くようになります。脱炭素やESGの概念を資本市場に組み込むことこそが、世の中を大きく変える鍵になるはずです」

そして、アスエネが直近で目指すのは、GX・ESG領域におけるNo.1データプラットフォーマーとしての地位確立だ。「生成AI時代において、独自のデータを持っていることは非常に大きな強みになります。我々が蓄積する膨大なデータを活用することで、社会に新たな価値を生み出していきたい」と、その眼差しにも力が宿る。

次世代のクライメートテックのチャレンジャーを増やす

「次世代によりよい世界を。」というミッションに加え、アスエネは「世界は本気で変えられる」というコーポレートステートメントを掲げる。最速で「企業価値1兆円」という目標も単なる数字の追求ではなく、世の中に大きなインパクトを与え、社会を変革する力を得るための手段にすぎないと、西和田は強調する。

「我々の事業やサービスが広がるほど、世の中全体がCO2排出量の削減に向かう。そんな規模感を持ちながら、社会を変えたい方向へと導いていきたい」

西和田自身、近年は大学での講演などを通じて、クライメートテック領域での起業に関心を持つ学生たちと積極的に交流するなど、次世代育成や教育にも強い関心を示す。

「日本だと、ソフトバンク孫社長、サイバーエージェント藤田社長など、起業家として大成功を収めたロールモデルはまだまだ限られています。それでも私自身、特別な人間でなくとも起業で道を切り拓いてここまで来られたし、アスエネのチームでもっともっと遠くまで急成長しつづけられることを証明していきます。私の姿や過去の軌跡や苦労を伝える ことで、『自分にもできるかもしれない』と考えてくれる日本の起業家やチャレンジャーを増やしたいんです」

アスエネによる学校設立といった長期構想や、クライメートテック領域における起業家の育成・支援活動にも意欲を見せる西和田。日本発のグローバル企業として成功を収めることで、後に続くチャレンジャーの道を拓き、日本経済、そして世界の気候変動対策を牽引していく。そんな大きな志を胸に、アスエネの挑戦は続いていく。

アスエネ
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にしわだ・こうへい◎アスエネ株式会社 Founder 代表取締役CEO兼COO。慶應義塾大学商学部卒業後、三井物産株式会社に入社。脱炭素・再生可能エネルギー領域の投資・M&A、新規事業開発、ブラジル駐在などを経験。その後、起業し、2019年10月にアスエネ株式会社を創業。

Promoted by アスエネ | text by Michi Sugawara | edited by Miki Chigira | 写真提供=アスエネ